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2021年4月から開催される展覧会を一挙紹介

展覧会の見どころを解説

連載 ZIEL museum 2021.4.01

文:出口夢々

2021年4月から東京都で開催される13の展覧会の情報を一挙に紹介します!
レアリスムの絵画や絵巻、彫刻まで、さまざまなジャンルのアートを楽しめます。各展覧会ともコロナ対策は十分。ぜひ、足を運んでみてください。

サムネイル画像:ギュスターヴ・クールベ《波》1869年、油彩・カンヴァス、愛媛県美術館

 

展覧会一覧

フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる―リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント―

◇ジャンル:ドローイング
20世紀を代表するイギリスの巨匠、フランシス・ベーコン。ベーコンの死後、彼が「描かない」と語っていたドローイングやイメージの存在が徐々に明らかになっている。そのなかで、ベーコンからそれらの貴重な資料を託されたと証言しているのは、隣人バリー・ジュール氏だ。本展では、このバリー・ジュール・コレクションの約130点を日本で初公開する。

19世紀後半の古いアルバムに、ドローイングが綴じられていた通称「Xアルバム」。ベーコンが1950年代に制作した油彩画の連作《ファン・ゴッホの肖像のための習作》を想起させるようなゴッホのイメージや、1950年ころから1971年まで描き続けた教皇像を思わせる叫ぶ教皇のイメージなどがある。

《Xアルバム7裏─ファン・ゴッホ・シリーズ》1950年代後半~60年代前半 油彩・コンテ、紙
©The Barry Joule Collection

描き込みや変形が加えられた、膨大な数の新聞や雑誌の紙片。これらの資料は通称「ワーキング・ドキュメンツ(作業資料)」と呼ばれ、油彩画制作の下図的に使用されていた。資料のテーマは、戦争、紛争、人物、医療、スポーツなどに分類され、画家の関心領域を物語っている。

《ルドルフ・ヌレエフの写真上のドローイング》1970~80年代ごろ モノクロ写真掲載紙へのスクラッチとペイント
©The Barry Joule Collection

会場:渋谷区立松濤美術館
会期:2021年4月20日(火)〜6月13日(日)
観覧料:1000円(60歳以上500円)
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日、5月6日※
最寄り駅:神泉駅、渋谷駅
HP:https://shoto-museum.jp/exhibitions/190bacon/
※5月3日は開館

 

春の優品展 古筆を知る

◇ジャンル:書
五島美術館と大東急記念文庫の収蔵品から、平安・鎌倉時代に書写された古筆を中心に、歌仙絵や工芸作品など約50点を展観。おもに江戸時代に活躍した筆跡鑑定家・古筆見にも目を向けながら、鑑定結果を記した「極札」などの付属資料も一部紹介する。

会場:五島美術館
会期:2021年4月3日(土)〜5月9日(日)
観覧料:1000円
開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、5月6日※
最寄り駅:上野毛駅
HP:https://www.gotoh-museum.or.jp/event/next/
※5月3日は開館

 

クールベと海 展—フランス近代 自然へのまなざし

◇ジャンル:絵画
19世紀フランスを代表するレアリスムの巨匠ギュスターヴ・クールベ。鋭い洞察力や高い技術力が評価されたクールベの風景画家としての側面に焦点をあて、とりわけ画家が1860年代以降に集中的に取り組んだ「波」連作を中心に紹介する。

山間地で育ったクールべがはじめて海を見たのは、22歳、フランス・ノルマンディー地方を旅したときのこと。海はクールベの目に「奇妙なもの」として映り、それから20数年後の1865年から1869年にかけて、クールベは毎年のようにノルマンディーの海岸に出かけ、生涯に100点以上の海を主題にした作品を残した。

ギュスターヴ・クールベ《波》1869年、油彩・カンヴァス、愛媛県美術館

会場:パナソニック汐留美術館
会期:2021年4月10日(土)〜6月13日(日)
観覧料:1000円(65歳以上900円)
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:水曜日※
最寄り駅:新橋駅、汐留駅
HP:https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/21/210410/
※5月5日は開館
※事前予約優先制

 

特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」

◇ジャンル:絵巻物
擬人化した動物たちや人びとの営みを墨一色で躍動的に描いた作品、国宝「鳥獣戯画」。本展では、展覧会史上はじめて、甲・乙・丙・丁全4巻の全場面を、会期を通じて一挙公開する。

およそ800年以上前に描かれ、彩色のない白描の絵巻ながら、現代まで多くの人々を魅了し続けてきた「鳥獣戯画」。動物や人間たちがさまざまな儀式や行事、遊戯に興じる様が、躍動的な線画で描かれている。甲・乙・丙・丁の4巻はそれぞれ趣向に変化があり、製作時期や筆者も異なる。

国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期
国宝 鳥獣戯画 乙巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期

会場:東京国立博物館 平成館
会期:2021年4月13日(火)〜5月30日(日)
観覧料:2000円
開館時間:9:00〜19:00
休館日:月曜日※
最寄り駅:上野駅、根津駅
HP:https://chojugiga2020.exhibit.jp/
※5月3日は開館
※事前予約制

 

サントリー美術館 開館60周年記念展「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」

◇ジャンル:日本絵画
約2500点の浮世絵をはじめ、質・量ともに国際的にも高い評価を得ている、ミネアポリス美術館(Minneapolis Institute of Art 通称Mia〈ミア〉)の日本絵画コレクション。本展は、Miaの日本美術コレクションの中から、中世から近代にいたる日本絵画の変遷を選りすぐりの優品で紹介する。

血縁で繋がる「狩野家」を中心とした専門の絵師集団、狩野派。室町時代以降、時の権力者の庇護を受け、発展し続けてきた。狩野探幽が江戸幕府の御用絵師となった一方、京に留まった狩野山雪は探幽とは異なる個性的な作品を描いた。山雪の「群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)」は、ミネアポリス美術館の日本絵画を代表する作品のひとつである。

群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵) 狩野山雪 四面 江戸時代 正保3年(1646) ミネアポリス美術館
The Putnam Dana McMillan Fund
Photo: Minneapolis Institute of Art

会場:サントリー美術館
会期:2021年4月14日(水)〜6月27日(日)
観覧料:当日1500円
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)※
休館日:火曜日※
最寄り駅:六本木駅、乃木坂駅
HP:https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2021_1/index.html
※金・土曜日は20:00まで
※4月28日、5月2日〜4日は20:00まで
※5月4日、6月22日は開館
※会期中展示替え

 

ストーリーはいつも不完全……色を想像する ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展

◇ジャンル:絵画、写真など
2021年4月よりアートギャラリーで開催を予定していたライアン・ガンダーの個展は、新型コロナウイルス感染症を巡る情勢の急激な悪化、ことにイギリスにおけるロックダウンにより、やむなく開催延期に。ガンダー展の開催延期にあたり、ガンダーから「収蔵品展のキュレーションはイギリスからでもできるのでは」と申し出があり、当初上階(4階)で予定していた「ガンダーによる収蔵品展」を全館で開催する。

会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:2021年4月17日(土)〜6月20日(日)
観覧料:1000円
開館時間:11:00〜19:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日※
最寄り駅:初台駅
HP:https://www.operacity.jp/topics/detail.php?id=676
※5月3日は開館

 

アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人

◇ジャンル:絵画、映像、彫刻、インスタレーションなど
「アナザーエナジー展」では、世界各地で挑戦を続ける70代以上の女性アーティスト16名に注目し、彼女たちの活動に光を当てる。16名の年齢は71歳から105歳まで、全員が50年以上のキャリアを積んでいるアーティスト。彼女たちが制作した絵画、映像、彫刻、大規模インスタレーションにパフォーマンスなどの多彩で力強い作品をとおして、長いキャリアのなか、ひたむきに挑戦し続けてきた彼女たちの特別な力、「アナザーエナジー」とは何かを考える。

イギリス・ロンドンを拠点に活動を行う彫刻家、フィリダ・バーロウ。安価な工業用材料を使い、その剥き出しの素材同士が生み出す絶妙なバランス感が、作品に通底している。1944年生まれのバーロウ。2021年に77歳を迎える現在も、巨大なスケールの彫刻作品やインスタレーションをつくる。

フィリダ・バーロウ《無題:キャンバスラック; 2018-2019》2018-2019年、コンクリート・キャンバス・ハードボード・塗料・プラスチック・集合材・鉄・テープ・木材、サイズ可変
Courtesy: Cross Steele Collection
展示風景:「袋小路」ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(ロンドン)2019年
撮影:Damian Griffiths
※参考図版

会場:森美術館
会期:2021年4月22日(木)〜9月26日(日)
観覧料:平日一般2000円(65歳以上1700円)、土・日・休日一般2200円(65歳以上1900円)ほか
開館時間:10:00〜22:00(入館は閉館の30分前まで)※
休館日:会期中無休
最寄り駅:六本木駅、麻布十番駅、乃木坂駅
HP:www.mori.art.museum
※事前予約可
※火曜日のみ17:00まで(5月4日は除く)

 

僕のヒーローアカデミア展 DRAWING SMASH

◇ジャンル:原画
2014年より「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した、漫画家・堀越耕平氏の『僕のヒーローアカデミア』、通称『ヒロアカ』。シリーズ累計発行部数3,000万部(2021年1月現在)を記録し、日本のみならず、世界を席巻している本作。その初の原画展が、2021年春に東京で、同年夏には大阪で開催される。

会場:森アーツセンターギャラリー
会期:2021年4月23日(金)〜6月27日(日)
観覧料:2000円
開館時間:10:00〜20:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
最寄り駅:六本木駅、麻布十番駅、乃木坂駅
HP:https://heroaca-ex.com/
※事前予約制

 

イサム・ノグチ 発見の道

◇ジャンル:彫刻
20世紀を代表する芸術家イサム・ノグチ。彫刻のみならず、舞台美術やプロダクトデザインなどさまざまな分野で大きな足跡を残した。本展では、晩年の独自の石彫に至るノグチの「発見の道」をさまざまな作品で辿りつつ、ノグチ芸術のエッセンスに迫る。

仏教用語で「すべてのものの存在する場所」という意味を持つヴォイド。この禅的なイメージに魅了されていたノグチは、1970年からさまざまな素材とサイズにより同名の連作を手がけた。

イサム・ノグチ 《ヴォイド》 1971年(鋳造1980年)、ブロンズ、和歌山県立近代美術館蔵
撮影:齋藤さだむ
©2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713

会場:東京都美術館
会期:2021年4月24日(土)〜8月29日(日)
観覧料:1900円(65歳以上1100円)
開館時間:9:30〜17:30(入室は閉室の30分前まで)
休館日:月曜日※
最寄り駅:上野駅
HP:https://isamunoguchi.exhibit.jp/index.html
※5月3日、7月26日、8月2日・9日は開室
※事前予約制

 

「心のふるさと良寛 Ⅱ」

◇ジャンル:書
江戸時代後期の詩歌・書に優れた托鉢僧で、「良寛さん」と呼ばれ親しまれている良寛。生涯寺を持たず、名利にとらわれぬ生活を送り、清貧のなかで生きとし生けるものすべてへの愛を失わず、子どもと戯れ、友と語り、和歌や漢詩を詠み、書に興じた寛の生きざまや遺墨は、いまも多くの人々の共感を呼び、魅了し続けている。本展は、2018年に開催した春季展「心のふるさと良寛」の第2弾として、日本有数の良寛コレクター秘蔵の遺墨を中心に、新たにそのコレクションに加えられた作品を展示する。

会場:永青文庫
会期:2021年4月24日(土)〜7月4日(日)
観覧料:1000円(70歳以上800円)
開館時間:10:00〜16:30(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、5月6日、6月1日※
最寄り駅:早稲田駅、江戸川橋駅
HP:https://www.eiseibunko.com/exhibition.html
※5月3日は開館

 

コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画

◇ジャンル:絵画
1964年の東京オリンピック景気を背景に、全国に44店舗にものぼるキャバレーを展開して、キャバレー王の異名をとった実業家、福富太郎。父親の影響で少年期に興味をもった美術品蒐集に熱中し、コレクター人生も鮮やかに展開させた。本展は、作品を追い求めた福富太郎の眼に焦点をあて、類稀なるコレクションの全体像を提示する。

会場:東京ステーションギャラリー
会期:2021年4月24日(土)〜6月27日(日)
観覧料:1200円
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)※
休館日:月曜日※
最寄り駅:東京駅、大手町駅、二重橋前駅
HP:http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202104_fukutomi.html
※事前予約制
※金曜日は20:00まで開館
※5月3日、6月21日は開館

 

特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」

◇ジャンル:浮世絵
風景画で双璧をなす葛飾北斎と歌川広重の挑戦をストーリー展開で浮き彫りにする。浮世絵の名作、「冨嶽三十六景」全46図を一挙展示するだけでなく、浮世絵史を語るうえで見逃せない貴重なコレクションを通して、二人の浮世絵師のあくなき挑戦の数々を名品とともに紹介する。

会場:江戸東京博物館
会期:2021年4月24日(土)〜6月20日(日)
観覧料:1000円(65歳以上500円)
開館時間:9:30〜17:30(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日※
最寄り駅:両国駅
HP:https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
※4月26日、5月3日は開館

 

8つの意表~絵を描く、絵に描く、画家たちのキセキ~

◇ジャンル:絵画
「意表」をキーワードに、練馬区立美術館のコレクションから、練馬にゆかりの深いアーティストを含む8名を選出。近現代美術にユニークなキセキ[軌跡]を残した彼らそれぞれの二重の意味での「意表」を、複数の個展形式で展示する。

会場:練馬区立美術館
会期:2021年4月30日(金)〜6月20日(日)
観覧料:500円(65歳以上300円、75歳以上無料)
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、5月6日※
最寄り駅:中村橋駅
HP:https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202102261614340138
※5月3日は開館

 

【開館55周年記念特別展】百花繚乱 ―華麗なる花の世界―

◇ジャンル:絵画
2021(令和3)年に開館55周年を迎える山種美術館。それを記念して、花を描いた絵画で美術館を満開にする展覧会を開催する。本展では、近代・現代の日本画を中心に、横山大観の桜、山口蓬春の紫陽花、小林古径の蓮、速水御舟の椿など、春夏秋冬、1年12カ月それぞれの季節を感じさせる花の名画を一堂に展示し、名だたる画家たちの花に寄せるまなざし、創意工夫に満ちた表現を紹介する。

会場:山種美術館
会期:2021年4月10日(土)〜6月27日(日)
観覧料:1300円
開館時間:平日10:00〜16:00、土日祝日10:00〜17:00(開館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
最寄り駅:恵比寿駅
HP: https://www.yamatane-museum.jp/exh/2021/flower.html

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展 美しき棺のメッセージ

◇ジャンル:古代エジプト
オランダ最古の大学都市ライデンの中心部にあるライデン国立古代博物館。本展では、ミイラ棺の研究で世界的に知られるライデン国立古代博物館所蔵の貴重なミイラ棺10数点展示する。

会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
会期:2021年4月16日(金)〜6月27日(日)
観覧料:1800円
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)※
休館日:4月27日、5月18日、6月8日
最寄り駅:渋谷駅、神泉駅
HP: https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_leidenegypt/
※金・土曜日は20:00まで開館

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