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2022年5月から開催される展覧会を一挙紹介

展覧会の見どころを解説

連載 ZIEL museum 2022.5.01

文:半田明日香

2022年5月から東京都で開催される10の展覧会の情報を一挙に紹介します!
絵画や写真、国宝と、さまざまなジャンルのアートを楽しめます。各展覧会ともコロナ対策は十分。
ぜひ、足を運んでみてください。

サムネイル画像:笠木治郎吉《新聞配達人》
※「孤高の高野光正コレクションが語る ただいまやさしき明治 発見された日本の風景」出品作品

 

展覧会一覧

沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」

ジャンル:国宝、歴史資料など
2022年に復帰50年を迎える沖縄県。首里城を華やかに彩った漆器や陶磁器の国宝「尚家宝物」、金銀、水晶など色鮮やかな玉で飾られた「玉冠」などを展示し、琉球・沖縄の文化財を過去最大規模で紹介する。そのほか、琉球の美と技を伝える圧巻の模造復元作品も多数展示される予定。

会場:東京国立博物館 平成館
会期:2022年5月3日(火)~6月26日(日)
観覧料:2100円
開館時間:9時30分~17時00分(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
最寄り駅:上野駅、鶯谷駅、根津駅、京成上野駅
HP: https://tsumugu.yomiuri.co.jp/ryukyu2022/

 

亀山祐介個展─私の言葉ⅩⅣ─

◇ジャンル:日本画
1988年に開催された第6回上野の森美術館大賞展で、特別優秀賞・美ヶ原高原美術館賞を受賞した亀山祐介の日本画作品14点を展示する。

会場:上野の森美術館
会期:2022年5月10日(火)~5月15日(日)
観覧料:無料
開館時間:10時00分~17時00分(入館は閉館30分前まで)※
休館日:なし
最寄り駅:上野駅
HP: https://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=1071001
※最終日は14時30分閉館

 

[館蔵]近代の日本画展

◇日本画
館蔵の近代日本画コレクションから「風景表現」を中心に、橋本雅邦、小川芋銭、横山大観、川合玉堂、冨田溪仙、小林古径、橋本関雪、安田靫彦、川端龍子など、明治から昭和にかけて、近代日本を代表する画家の作品約40点を展示する。

会場:五島美術館
会期:2022年5月14日(土)~6月19日(日)
観覧料:1000円
開館時間:10時00分~17時00分(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
最寄り駅:上野毛駅
HP: https://www.gotoh-museum.or.jp/event/next/

 

樺山祐和展 堂

◇ジャンル:絵画
1990年に開催された第8回上野の森美術館大賞展で、フジテレビ賞を受賞した樺山祐和の油彩画の作品12点を展示する。

会場:上野の森美術館
会期:2022年5月16日(月)~5月22日(日)
観覧料:無料
開館時間:10時00分~17時00分(入館は閉館30分前まで)※
休館日:なし
最寄り駅:上野駅
HP: https://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=1071003
※最終日は15時00分閉館

 

アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真

◇ジャンル:写真
アヴァンガルド勃興とは、時流のさきがけとなって活動が行われること。近代日本にとってのアヴァンガルド勃興ともいえる前衛写真は、フランスの戦時期に起こった文学・芸術運動「シュルレアリスム」や抽象美術の影響を受け、画家だけではなく詩人やデザイナーたちが活発に作品を発表した。しかし、戦時下体制の強化とともにこの潮流は収束へと追い込まれていく。
時代の波にあらがうことができずに、戦争の陰に隠れてしまっていた作品を見ることで、自由に表現できる大切さ、写真で表現できることの幅広さを実感できるだろう。

会場:東京都写真美術館
会期:2022年5月20日(金)~8月21日(日)
観覧料:700円(65歳以上350円)
開館時間:10時00分~18時00分(入館は閉館30分前まで)※
休館日:月曜日※
最寄り駅:恵比寿駅
HP: https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4280.html
※木・金曜日は20時00分まで
※祝休日の場合は開館し、翌平日休館

 

第24回 紙の工芸展

◇ジャンル:工芸
本展では、「紙」を素材としたさまざまなジャンルの作品を展示する。そのほか、各種作品の制作体験ができる「ワークショップ」も開催される。

会場:くにたち郷土文化館 特別展示室
会期:2022年5月21日(土)~6月12日(日)
観覧料:無料
開館時間:10時00分~16時00分
休館日:5月26日、6月9日
最寄り駅:国立駅、矢川駅
HP: https://kuzaidan.or.jp/province/kikaku/%e7%ac%ac24%e5%9b%9e-%e7%b4%99%e3%81%ae%e5%b7%a5%e8%8a%b8%e5%b1%95/

 

孤高の高野光正コレクションが語る ただいまやさしき明治 発見された日本の風景

◇ジャンル:日本画
日本から海外に渡った作品約700点を半生かけて “里帰り” させた実業家・高野光正。本展では、彼のコレクションのうち、約300点を展示する。京都国立近代美術館で開催された「発見された日本の風景」展に続き、ほとんどの作品が東京で初公開となる。そのほか、欧米諸国からの来日画家と、明治期の日本で西洋画に取り組んだ日本人画家、約77名を一挙に紹介する。

笠木治郎吉《新聞配達人》

欧米に渡り、画技を磨いたこともあったという笠木治郎吉は、《新聞配達人》や《提灯屋の店先》、《農家の少女たち》などの作品を通じて、明治期の穏やかな日本の美しさを表現した。

笠木治郎吉《提灯屋の店先》

一方で、明治期に憧れの日本に来日したイギリス人画家のアルフレッド・パーソンズ。欧米から日本に渡った彼は《富士山》を描き、人々と自然が共存する優雅な風景を表した。

アルフレッド・パーソンズ《富士山》

写真や歴史資料では伝わらない、絵だけが教えるほんとうの明治。
コレクター高野光正氏は「展覧会をご覧いただき、夕べに『こんな日本が昔あったのか』と誰かと語らいながら一杯傾けていただければ」と述べている。令和を迎え、今は失われてしまった明治の風景、風物、人々の生活に溢れる「喜び」や「やさしさ」を、瑞々しい水彩画を通じて感じることができる展覧会だろう。

会場:府中市美術館
会期:2022年5月21日(土)~7月10日(日)
観覧料:700円
開館時間:10時00分~17時00分(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日、6月14日
最寄り駅:府中駅、東府中駅、武蔵小金井駅、国分寺駅
HP: https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/tenrankai/kikakuten/2022_tadaima_yasashiki_meiji.html

 

泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅱ 光陰礼讃 ―モネからはじまる住友洋画コレクション

◇ジャンル:絵画
泉屋博古館東京リニューアルオープンを記念しての館蔵名品展第二弾。住友コレクションの近代洋画は、1897年、住友吉左衞門友純が欧米視察中に、印象派の画家モネの油彩画2点を入手したことに始まる。
また、当時、住友は印象派絵画だけではなく、同時代のジャン=ポール・ローランスなど古典派絵画も収集していた。本展では、光を追い求めた印象派絵画と、陰影表現による実在感を追究した古典派絵画を「光陰」と捉え、2つの光陰から滋養を受けて展開した日本近代洋画を絵画史の流れにそって紹介していく。

会場:泉屋博古館
会期:2022年5月21日(土)~7月31日(日)
観覧料:1000円
開館時間:11時00分~18時00分(入館は閉館30分前まで)※
休館日:月曜日※
最寄り駅:六本木一丁目駅、神谷町駅、溜池山王駅
HP: https://sen-oku.or.jp/program/20220521_kouinraisan/
※金曜日は19時00分まで開館
※祝日の場合は翌平日休館

 

「未来少年コナン」展 ー漫画映画の魅力にせまる!ー

◇ジャンル:絵画、アニメーション
連続テレビアニメーションシリーズ『未来少年コナン』は、宮崎駿監督の初監督作品であり、「漫画映画」の魅力が非常に濃く詰まった作品。見ている人が物語の主人公として思う存分に動き回った気分になる「漫画映画」こそが、宮崎駿監督の作品の原点といわれている。本展では、全26話のストーリーや登場する機械類、創作過程で描かれた設定資料やイメージボードなどをもとに「漫画映画」の魅力を紐解いていく。

会場:三鷹の森ジブリ美術館
会期:2022年5月28日(土)~2023年5月(予定)
観覧料:1000円
開館時間:10時00分~17時30分※
休館日:火曜日
最寄り駅:三鷹駅
HP: https://www.ghibli-museum.jp/exhibition/013563/
※指定入場時間から1時間以内に入場
※開館日、開館時間、入場時間は予告なく変更する場合あり
※日時予約制

 

阿弥陀如来 浄土への憧れ

◇ジャンル:絵画、歴史資料など
飛鳥時代以前から続くといわれる阿弥陀如来。のちに浄土信仰が盛んになり、阿弥陀如来が日本仏教の展開とともに仏教美術の柱となっていった。
本展では、阿弥陀如来と観音・勢至菩薩の三尊が白雲に乗った「阿弥陀三尊来迎図」や伽藍と共に本尊の阿弥陀三尊が大きく描かれた「善光寺縁起絵」、朝鮮・高麗時代に制作された「阿弥陀如来像」などが展示される。阿弥陀如来にかかわる美術の華麗で多様な世界を堪能できる展覧会だ。

会場:根津美術館 展示室1・2
会期:2022年5月28日(土)~7月3日(日)
観覧料:1300円
開館時間:10時00分~17時00分(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
最寄り駅:表参道駅
HP: https://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/next.html
※日時予約制

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