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60歳、自分の甘やかし方——ケアビューティスト・川﨑恵美

心は誰かとつながっていると感じられる香りに癒されて

特集 冬に感じたい、甘い日々 2021.2.19

取材・文:花塚水結

日々の仕事や家事などに追われて「疲れたなぁ……」と感じるとき、ちゃんと自分を甘やかせていますか?

人生の経験を積んでいくうえで、いつの間にか何かを我慢したり、生きづらさを感じてしまっていたり——。そんな生活をしているうちに、自分を甘やかす方法がわからなくなってしまったという方にこそ、ときにはうんと自分を甘やかしてほしいのです。
そこで今回は、60歳でケアビューティストの資格を取得し、現在もご活躍されている川﨑恵美さんにお話を伺いました。ZIELを読んでくださっているみなさんと同世代の方が、どのように自分を甘やかしているのかを教えていただきました。

 

誰かとつながっている香りに癒されながら眠りにつく

花塚:介護美容の分野で日々ご活躍されていて、充実した日々の一方で、お疲れにもなると思います。「今日はくたびれたなぁ」と感じるとき、どのようにして自分を甘やかしたり、セルフトリートメントを行っていますか?

川﨑:私ね、寝ることが一番好きだから何もせずにお昼寝をします(笑)。まわりをシャットアウトして自分のベッドに入って、好きな香りや本を用意してゆっくりするのが好きなの

花塚:いいですよね、お昼寝。

川﨑:カーテンは端っこを少し開けておいて、光が入ってくるようにして。外が明るいうちに寝るのって、何だか特別な感じがしてとても好きなんです。「まだ昼間なのに本当に寝てもいいのかな?」と感じることもあるんだけど、「昨日は忙しかったし、いいよね」と言い聞かせて結局お昼寝をしちゃうかな。

花塚:好きな香りを用意するとおっしゃっていましたが、どんな香りなんですか?

川﨑:アロマを焚いているんです。甘い香りよりも自然が感じられるウッディ系の香りが大好きで、いろんなアロマオイルを取り寄せて集めています

花塚:わざわざ取り寄せるほど、お好きなのですね。

川﨑:はい。先日、ZOOMで開催されたイベントを通じてアロマの先生と知り合いになったのですが、その先生は鎌倉ロゼクールというアロマオイルの専門店を経営されている方で、そこのお店のものを取り寄せているんです。
鎌倉の一部地域では、里山を守るために樹木の伐採が行われているそうで、そこで伐採された樹木を利用して、先生自らアロマオイルを精製していらっしゃるそうなんです。「森」と「杉」の香りがあって、どちらも気に入っているの。

川﨑もしかしたら伐採された後はただの木屑になってしまっていたかもしれないけど、こうしてアロマオイルに生まれ変わって香りで癒してくれるんだと思うと、ストーリーが感じられてとても素敵だな、って

花塚:たしかに。再利用されなければそのまま捨てられていたかもしれないですよね。

川﨑:そうなんです。元々、私は横須賀市出身で鎌倉と近いし、今は妹が住んでいることもあって、鎌倉はとても馴染み深い地域です。いつかは私も住みたいなと思っている場所に自生していた樹木の香りに癒されている自分もまたいいなと思って(笑)

花塚:香りでどこかに思いを巡らせることができるのって素敵です!

川﨑:そういえば、最近は富山のアロマオイルも買ったんです。
つい先日、自分の好きなものを発信したいなと思ってnoteをはじめたんです。そのnoteに文章が好きだと言ってコメントしてくれる方がいたのですが、その方は富山県でアロマオイルをつくっている方だったんです。日本橋の三越の前に富山県のアンテナショップがあって、そこにつくったアロマオイルが売っていることを教えてくれたので、すぐに買いに行きました。

花塚:偶然!

川﨑:そう、偶然! アロマセレクトというお店のクロモジの香りがするアロマオイルなんだけど、すごく好きな香りで癒されています。

花塚:素敵な出会いがあったんですね。

川﨑:そうなんです。自分と誰かがつながっているものはすごくいいなと思っています。
疲れたときって、まわりの人やSNSから遠ざかりたいなと思ってシャットダウンしてしまう。そんなときでも好きなアロマを焚けば、「この香りはあの人がつくった香りなんだなぁ」と、心は1人ではないなという気がして心地いいんです

花塚:誰かとつながっているって、とても安心感がありますよね。

 

大好きな場所、鎌倉に思いを馳せる音楽

川﨑:あとは、お昼寝をする前に本を読んだり、音楽をかけておくのも好きです。

花塚:どんな本を読まれるのですか?

川﨑:写真やイラストが大きく載っていて、見て楽しめるものが多いですね。細かい文字は老眼鏡をしないと読めなくて(笑)。でも、老眼鏡をかけると疲れてしまうので、寝る前はあまりかけないようにしています。料理やハーブの写真を見て、「晩ご飯の献立にしてみようかな」「器がかわいいな」と思いながらうとうとしてるんです

川﨑スウェーデンの陶芸作家であるリサ・サラーソンさんの本も大好きです。リサさんのお家の風景とか北欧の雰囲気が感じながら「行きたいな〜」なんて思ったりして。でも、このご時世なので、本で楽しんでいます。

花塚:本なら海外の雰囲気も思う存分味わえますからね。仏像の本もありますね!

川﨑:はい。と言っても、仏像の脇にいる天が好きなんです。天も一人ひとり意味があるので、どんな意味があるのかなぁと思って見てみたり、強うそうだなと思ったり。一番好きなのは、東寺の帝釈天さん。

花塚:仏像の世界にも “推しメン” がいるのですね!
音楽はどのような曲が好きですか?

川﨑よく聴いているのはケアリイ・レイシェルですね。ハワイの方で、彼の声とハワイを連想させるような癒しのメロディーがとても好きなんです。もう10年くらい前から、ケアリイ・レイシェルが来日したときにはコンサートに行ってたんですけどね(と言いながら、曲をかけてくれる川﨑さん)。

花塚:ギターの音が素敵ですね~。外国の音楽がお好きなのでしょうか?

川﨑:外国の音楽は主人の影響で聴くようになったんです。でも、歌詞があるとそっちに集中してしまうので、リラックスしたいときには外国の音楽や歌詞が入っていない曲を聴くことが多いですね。
日本の方だと、カモク・タカハシさんの曲を聴きます。スラックキーギターの曲が特徴的で素敵なんですよ。


カモク・タカハシYouTube。スラックキーギターとは弦を緩めたチューニングや奏法の総称で、ハワイアンミュージックによく用いられている

花塚:穏やかなメロディーに癒されますね。

川﨑:いいですよね。当時は知らなかったのですが、カモクさんは同郷で中学校が一緒の方なんです。だから、鎌倉の木の香りを嗅いで、カモクさんの曲を聴いて、「あ〜帰りたいな〜」って鎌倉に思いを馳せながら眠りについたりもします(笑)

 

がんばることと、リラックスできることの両立

花塚前回のインタビューの際もそうでしたが、川﨑さんはいつも笑顔が素敵だなという印象があって。そんな川﨑さんでも、どっと疲れを感じることってありますか?

川﨑:ありますよ〜。前より身体は疲れやすくなったなと思いますし、身体が疲れると何にもやる気が起きなくて……。

花塚:そうですね……肉体的に疲れていると何も手につかないです……。

川﨑:それから、やることを増やしすぎて自分を追い込んだ結果、疲れてしまいますね。
今は介護美容の分野でフリーランスとして仕事をしているのですが、緊急事態宣言下では仕事がすべてキャンセルになっています。でも、仕事が再開できたときのためによりよいサービスや知識を提供できるように、この自粛期間で「あれをやっておこう、これもやっておきたいな」とたくさん考えて詰め込んでしまうんです

それに、仕事では介護士さんと関わることが多いし、主人も対面での仕事に就いているんです。危険な立場ではあるけど誰かのために働いている人が身近にいると、「私もボーッとしていられない!」と余計に思ってしまって。
その結果、自分で追い込んでしまうんだけど、それだとただ疲れてしまうだけだなって、前回の自粛のときに気づきました(笑)

花塚:自分のために有意義な時間にしたい気持ちはとてもわかります……!
今は何か行っていることはありますか?

川﨑今回の自粛期間では、化粧品の成分表を読む化粧品成分検定の1級を取得しました! 化粧品に入っている成分がどんなものなのかわかれば、その人に合う化粧品を選ぶことができるかもしれないし、その知識を活かして手づくりコスメをつくることもできるし。

川﨑:好きなことだからといって、そればかりにのめり込んでしまうと嫌いになってしまうこともあるかもしれないですから、メリハリは自分でつけなければいけないと学びました。好きなことでも、がんばらなきゃいけないことと、リラックスできることをバランスよく取り入れていきます

みなさんはどのようにして自分を甘やかしていますか? コメント欄で教えてください。

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