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睡眠が変われば体調も変わる 寝具の選び方—枕編—

もう途中で目を覚まさない!

特集 暮らしの新陳代謝を高めよう――住まいを整える。心と体を整える。 2020.12.31

取材・文:花塚水結

毎日使っている寝具は劣化の具合がわかりにくいために、変えるきっかけがなかなかないのが現状です。しかし、健康寿命を延ばすうえで「睡眠」はとても大事なこと。そこで、良質な睡眠にするための寝具の選び方を、創業130年を迎えた眠りのプロショップSawada代表取締役の沢田昌宏さんに伺いました。
第3段は枕の選び方。枕は敷き布団と一緒に選ぶとよいと話す沢田さんですが、その理由とは何でしょうか。

 

枕は敷き布団と一緒に選ぶ

枕は敷き布団の一部と考えてください。オーダーメイドでつくる枕もありますが、枕をつくるときの敷き布団と、家の敷き布団は異なりますよね。敷き布団は種類によって硬さが異なるため、横になった際の沈み具合が変わります。せっかく店頭でオーダーメイドしてつくった枕も、家のベッドだと高さや寝心地が合わなくなってしまう可能性が高いので、枕は敷き布団と一緒に変えるとよいでしょう

また、仰向け寝と横向き寝の場合でも選び方が異なります。仰向け寝なら首を支えるような形の枕がよいです。横向き寝なら、肩周りもしっかり支えてくれる枕がよいでしょう。
自分が仰向け寝か横向き寝なのかは個人の好みもありますが、朝起きたときの姿勢が1つのポイントになると思います。自分が楽で寝やすい姿勢で寝ていると思いますので、朝起きた姿勢で考えるといいでしょう。

 

歳を重ねたらベッドに変更する

また、高齢者の方にはベッドをおすすめしているのですが、その理由は3つあります。
1つ目は、床より高い位置に寝ることで暖かくなるからです。冷たい空気は下に集まるので、同じ部屋でもベッドの上と床では温度が異なります。それから、先ほども言ったように熱は床から逃げていくので、ベッドにすることで保温性も増します。

2つ目は、毎日布団を出したり収納する必要がなくなることです。布団の上げ下ろしはトレーニングにもなると思いますが、一方で高齢者には負担が大きいので腰痛などの原因になることが考えられます。

3つ目は、マットレスの選択肢が広がることです。2つ目と関連しますが、上げ下ろしをするとなると重い敷寝具では身体に負担がかかります。ベッドにすることで毎日の片付けが不要になりますから、密度のあるしっかりした重いマットレスを選ぶなど選択肢が拡がります。

また、腰痛持ちの方は、床から立ち上がるのとベッドから立ち上がるのでは負担の大きさが異なります。もちろんベッドから立ち上がるほうが立ち上がるときの負担が軽減されるので、ベッドがおすすめというわけです

 

元気を維持するための睡眠

ここまで寝具の選び方を紹介しましたが、毎日使う寝具は知らずのうちに性能が落ちているにもかかわらず、なかなか変えるきっかけがないのも現状ですよね。寝具の買い替え目安としては、10年が1つのポイントになると思います
たとえば、1年間毎日同じ靴を履いて出かけていたら、ボロボロになりますよね。そこまでの劣化はないにしても、寝具は毎日使っているものですから、少なくとも10年経ったら買い換えていただきたいと思っています。逆に言うと、10年間使用できる寝具を選んで使ってほしいのです

現時点で15年以上経っているのであれば、買い換える時期だと思います。身体に異常はなくても、10年以上使っていればどこかに支障が出ているはずです。
特に女性は冷え性の方が多いので、温度と湿度をうまく調節できる寝具に変更するのがよいでしょう。冷え性の方は入眠に時間がかかることが多いのですが、眠るのに時間がかかると、睡眠の満足度が下がりますからね。

また、歳を重ねるとだんだんと身体が衰えていくので、その前に睡眠を整えて衰えるスピードを緩やかにすることが大事です。寝たきりになってから寝具を変えても体は元に戻りません。それから、睡眠をしっかりとっていない人は、きちんと睡眠をとっている人に比べて認知症になりやすい傾向にあるというデータもあります。
元気な今のうちに良質な睡眠を取れる環境をつくって、毎日快適な睡眠をとることで健康寿命を延ばすことが大事ですから、予防医学的に寝具を選び直してほしいなと思います

みなさんの使っている寝具はいかがでしょうか? 見直してみたいなと思われた方は、ぜひコメントで教えてください。

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企業情報
株式会社沢田商店
〒526-0052
滋賀県長浜市神前町9-11
電話:0749-62-0057
FAX:0749-62-0094
メール:info3@sleep-natura.jp
ホームページ: https://sleep-natura.jp/
WEB快眠カウンセリング: https://sleep-natura.jp/sleep-counseling

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沢田昌宏

株式会社沢田商店 代表取締役。1958年生まれ、大学卒業後取引先の寝具製造メーカーで3年の修行後、1983年長浜へ帰郷。株式会社沢田商店へ入社後、2001年代表取締役に就任し、現在にいたる。睡眠の専門家であると同時に、寝具選びは素材の農場まで出かけて選び、羽毛布団は自らが手づくりするなどこだわりを見せると同時に、長く使う・再利用する・土に還るなど、環境に配慮したサスティナブルな寝具選びを推進している。
沢田昌宏