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今、読みたい! 深水黎一郎『虚像のアラベスク』

「まさか!!」声を上げずにはいられないミステリー小説

連載 ZIEL編集部が選ぶ 今、読みたい本 2021.5.28

文:出口夢々

編集部が新刊本を紹介する新連載「ZIEL編集部が選ぶ 今、読みたい本」。毎月の特集テーマと関連のある内容のものを選び、紹介していきます。
第8回目に紹介するのは、2021年5月21日に発売された深水黎一郎の『虚像のアラベスク』。この連載では特集テーマと関連のある本を紹介するルールなのですが……すみません! 今回はまったく関連がありません! とってもおもしろかったので「今月はこの本を紹介せずにはいられない!」と思い、記事をアップしています。
ミステリー好きも唸るトリックを、ぜひ身をもって味わってみてください!

 

あなたも驚かざるにはいられない!?

突然ですが、私はミステリーが大好きです。学校が早く終わったり体調不良で休んだときには再放送の「相棒」や「科捜研の女」を見ていましたし、今でも「相棒」や「名探偵コナン」は可能な限りリアルタイムで見ています。このミステリー好きはテレビ番組に限った話ではなくて、週に一度、本屋さんで小説をまとめ買いするときには必ず1冊はミステリー小説を選んでしまいます。

私がミステリーを愛してやまない理由——それは「真相を知りたい」という欲求がむくむくと湧き、その欲望が大きくなるにつれ読書スピードが加速していくときの気持ちよさ! ミステリー小説を読んでいるときとジェットコースターに乗っているときの感覚って、似ていませんか? 非日常的な体験と疾走感。普段の暮らしでは味わえない感覚がたまらないんです。

先週も恒例の小説まとめ買いをしてきたところです。その際、本屋さんの新刊コーナーに一際目立つ文言が!

「やられた!」

ポップに書かれたこの一言、とっても気になります。近づいて手に取ってみると「担当編集悶絶」「全てを裏切る 超・どんでん返し!!」と書いてあるではありませんか。タイトルは『虚像のアラベスク』、しかも著者は深水黎一郎。以前読んだ深水さんの著作『最後のトリック』のトリックに驚かされているので、期待が膨らみます。

帰宅した私はすぐにソファーに座り、本を読み始めました。物語の舞台となるのは名門バレエ団。創立15周年の記念公演の開催を予定しているバレエ団のもとに、脅迫状が届きます。そこには「公演を中止しなければ舞台上でとんでもないことが起こる」と記されていました。ちょうどその記念公演には、欧州委員会委員長が臨席する予定が。そこで、警視庁捜査一課の海埜と、海埜の甥 “芸術探偵” を中心に警護にあたることになりました。

「いつ事件が起こるのか」「誰が犯人なのか」とソワソワする私。いつものジェットコースターのような猛スピードで読み進めていたら思わぬところに仕掛けが……。

私、完全にやられました。思わぬ展開に「えっ!!!」と大声をあげてしまったほどです(あまりにも大きな声だったので、近くにいた夫も驚いていました)。またしても深水黎一郎に完敗です。

「ドンキホーテ・アラベスク」と「グラン・パ・ド・ドゥ」の短編2つからなる『虚像のアラベスク』。ぜひ2作品を連続で読んで、この驚きを体験してみてください。そして、本作を読んで「やられた!」と思った方はぜひコメント欄で教えてください。

 

出口が最近読んだミステリー小説

相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
伊与原新『ルカの方舟』
恩田陸『Q&A』
深水黎一郎『最後のトリック』
宿野かほる『ルビンの壺が割れた』

 

書籍情報
深水黎一郎『虚像のアラベスク』(KADOKAWA/角川文庫)
定価:800円(+税)
発売日:2021年5月21日
ISBN:9784041114360

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